日本におけるタオルの価値

現在では、各家庭に必ず数枚はあり、生活に欠かせないモノとなっている”タオル”は、日本に入ってきた当初、西洋てぬぐいと呼ばれました。細長い形状、汗をぬぐったり水を拭いたりするその用途は、当時の日本人には、まさに日本古来のてぬぐいと同じく映ったことでしょう。しかし、手ぬぐいにはモノを包んだり、こよって縄状にすることで何かをしばったりも出来る特性があるのに対し、タオルは肌触りと吸水性に特化したものでした。

柔らかさを求めるならば”綿入れ”という技術がありましたが、それは主に暖かさを求めるためのもので、なにかを拭くのには向きません。様々なタオルに関する情報を紹介するサイトです。吸水性を求めるのであれば”さらし”を重ねたものがありましたが、これは織り面が平らなため、皮膚に使用した際に、水を吸った生地がぺたりと身体にはりついて不快です。こまかなパイルによりふんわりと空気を含み、それによって柔らかな肌触りと暖かさを実現し、そのうえ肌への張り付きもない、柔らかくよく水を吸うという2つの特徴を兼ね備えたタオルは、日本において、たちまち”水回りには欠かせないモノ”という地位を築きます。わけても風呂や温泉が好きで、日常的に入浴習慣のある日本人にとって、タオルの台頭はさぞ衝撃的であったろうことは、想像に難くありません。かくして、手ぬぐいとは別に”タオルは主に身体を拭くもの”という認識のもと、バスタオルをはじめとした、あらゆるサイズのタオルが各家庭に普及していきました。

顔や身体を拭くためだけに、手ぬぐいとは別に用意されたものだからこそ、タオルは柔らかく、ふかふかで、よく水を吸うものが良しとされます。ホテルなどで使われる高級タオルが、厚く大きくやわらかく、空気をたっぷり含み、ふわふわの肌触りであるのも、ただ気持ちよさを追求しただけではないということがわかります。

求められているものが何かと考えたときに、そのセレクトは非常に理にかなったものであるといえるのです。